公開:2026年10月20日 更新:2026年10月30日

記念金貨は高騰している?買取価格が金相場で変わる仕組みと、売る前の確認点

記念金貨は高騰している?買取価格が金相場で変わる仕組みと、売る前の確認点

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引き出しの奥や遺品の中から、天皇陛下御在位60年記念の10万円金貨が出てきて、「金の価格が上がっているようだけれど、いくらで売れるのか」と気になっていませんか。

結論から言うと、記念金貨は額面ではなく、含まれている純金の量と金価格で価値が決まります。しかも、同じ金貨でも、買取業者によって表示している買取価格が違います。

この記事では、造幣局・財務省・田中貴金属の公表データと、各社の公式ページの買取価格、ヤフオクの落札実績をもとに、記念金貨の価格が動く仕組みと、売る前に確認したい点をまとめます。

この記事の要点

・御在位60年10万円金貨は、純金20gでできています。金価格の年平均は、2020年の1gあたり6,122円から、2025年は17,302円へと約2.8倍になりました(田中貴金属)。

・2026年10月18日に確認した御在位60年10万円金貨の表示価格は、アンティーリンクが430,000円、JPメタルが441,240円、ゴールドプラザが401,600円でした。最高と最低の差は約4万円です。

・銀行や郵便局では、記念金貨は額面どおり(10万円)の扱いです。大手3行は、記念貨幣に100枚まで770円〜990円の手数料をかけています。

・ヤフオクの落札相場は、手数料10%を引くと、業者の表示価格とほぼ同じ水準になる金貨があります。

記念金貨の価値は「純金の量」で決まります

財務省と造幣局の公式情報では、代表的な記念金貨の素材は金、品位は純金です。

金貨 額面 量目(純金) 発行年
天皇陛下御在位60年記念 100,000円 20.0g 昭和61年・昭和62年
天皇陛下御即位記念 100,000円 30.0g 平成2年
皇太子殿下御成婚記念 50,000円 18.0g 平成5年
天皇陛下御在位10年・20年・30年記念、天皇陛下御即位記念(令和元年) 10,000円 20.0g 平成11年・21年・31年、令和元年
長野オリンピック、東京2020オリンピックなど 10,000円 15.6g 平成9年〜令和7年

出典:財務省「記念貨幣一覧」、造幣局「記念貨幣一覧」

つまり、純金の量(g)に金価格をかけた金額が、金貨の価値の土台になります。額面が10万円でも、中身は20gの純金です。

各金貨の価値や相場は、古銭の詳細ページで確認できます。

金価格は、ここ数年で大きく上がっています

田中貴金属が公表している、金の参考小売価格(税抜、1gあたり)の年平均は、次のとおりです。

年 年平均 御在位60年金貨(20g)の金の価値
2020年 6,122円 122,440円
2021年 6,402円 128,040円
2022年 7,649円 152,980円
2023年 8,834円 176,680円
2024年 11,718円 234,360円
2025年 17,302円 346,040円

出典:田中貴金属「年次金価格推移」。右の列は、年平均価格に20gをかけた計算値です。実際の買取価格ではありません。

2025年の年平均は、2020年の約2.8倍でした。20g分の金の価値は、約12万円から約35万円になった計算です。

2026年の月ごとの動き

2026年の月平均は、次のとおりです(田中貴金属の月次金価格推移、参考小売価格・税抜)。

月 月平均(1gあたり) 20g分の金の価値
1月 24,292円 485,840円
2月 25,137円 502,740円
3月 25,116円 502,320円
4月 24,396円 487,920円
5月 23,560円 471,200円
6月 22,137円 442,740円
7月 21,479円 429,580円
8月 22,660円 453,200円
9月 21,953円 439,060円

2026年は、2月の25,137円が月平均のピークでした。9月の21,953円は、ピークより約13%低い水準です。

金価格は日々変動します。この記事は、今後の価格がどうなるかを予想するものではありません。

金貨1枚あたりの、金の価値と落札価格

御在位60年金貨以外の主な金貨も、金の価値を計算できます。2026年9月の月平均(21,953円/g)で計算した金の価値と、ヤフオクの落札価格を並べます。

金貨 量目 金の価値(2026年9月平均で計算) ヤフオク落札価格の中央値
天皇陛下御在位60年記念10万円 20g 439,060円 約452,000円(112件)
天皇陛下御即位記念10万円 30g 658,590円 725,000円(27件)
皇太子殿下御成婚記念5万円 18g 395,154円 426,000円(47件)

ヤフオクの過去180日の落札実績から、バラ(1枚)の落札価格の中央値を集計しました(2026年10月18日確認)。鑑定済み、まとめ売り、複数枚、レプリカなどは除いています。

落札価格は、金の価値の1.03倍〜1.10倍の水準でした。金の価値を大きく上回る値がつく、というわけではありません。

発行枚数が多い金貨です

アンティーリンクは、御在位60年10万円金貨の発行枚数を、昭和61年が1,000万枚、昭和62年が100万枚の合計1,100万枚、御即位10万円金貨を200万枚と記載しています。発行枚数が多いため、値段の中心は希少性ではなく、金の価値です。

買取価格は、どう決まるのか

アンティーリンクは、御在位60年10万円金貨の買取価格を、次の計算式で設定していると案内しています。

買取価格 = 当日の金1gあたりの買取金額 × 重さ20g × 品位金1000(金100%,純金)

同社は、この金貨は現在も使える現行貨幣であることから、溶かして金地金として取引できないため、買取価格は金相場と完全には一致しないと説明しています。貨幣損傷等取締法は、貨幣を損傷したり鋳つぶしたりすることを禁じています。

同社の案内では、次の点も読み取れます。

  • 表示価格は毎日10時15分頃に更新される
  • 店頭・出張では、利用当日の価格が適用される
  • 郵送では、品物の到着日の価格が適用される
  • 査定料、手数料、振込手数料は無料

宅配買取で金貨を送るときの梱包や補償は、次の記事にまとめています。

同じ金貨でも、業者の表示価格は違います

2026年10月17〜18日に各社の公式ページで確認した、天皇陛下御在位60年記念10万円金貨(20g)の表示価格は、次のとおりです。

業者 表示されている買取価格 備考
JPメタル 441,240円 2026年10月17日更新
アンティーリンク 430,000円(税込) 2026年10月18日10:15更新
ゴールドプラザ 401,600円 2026年10月18日に確認

出典:各社公式ページ

最高のJPメタルと最低のゴールドプラザで、39,640円の差がありました。約10%です。表示の条件(税込かどうか、付属品の有無、更新時刻)は、各社で異なります。

金貨は金額が大きいため、1社だけの査定で決めると、数万円の差が出る場合があります。アンティーリンクが表示している、ほかの金貨の買取価格も、参考として挙げます。

金貨 量目 表示されている買取価格(税込・10月18日)
天皇陛下御在位60年記念10万円金貨 20g 430,000円
天皇陛下御即位記念10万円金貨 30g 651,900円
皇太子殿下御成婚記念5万円金貨 18g 382,800円
天皇陛下御在位10年・20年・30年記念1万円金貨、御即位記念1万円金貨(令和元年) 20g 430,000円
長野オリンピック、2025年日本国際博覧会など1万円金貨 15.6g 331,800円

出典:アンティーリンク「記念金貨の買取価格一覧表」

金貨の査定額を、複数社で比べたい方へ

同じ御在位60年金貨でも、3社の表示価格に約4万円の差がありました。1社ずつ連絡する手間を減らして、複数社の査定を比べたいときは、一括見積もりをご利用ください。

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売る方法を比べると

記念金貨を現金に換える方法は、主に次の3つです。

銀行・郵便局:額面どおりの扱い

アンティーリンクは、御在位60年10万円金貨は、銀行や郵便局では額面どおり10万円として扱われると案内しています。

しかも、大手3行は、記念貨幣に手数料をかけています。

銀行 対象となる取引 手数料(税込)
三菱UFJ銀行 現金入金、現金振込 100枚まで770円
みずほ銀行 入金取引、両替取引、振込取引 100枚まで990円
三井住友銀行 口座入金 100枚まで990円

出典:各行の公式サイト

10万円金貨を額面で入金すると、金の価値(約44万円)との差が約34万円になります。記念硬貨の銀行手数料の詳細は、次の記事にまとめています。

ヤフオク:手数料10%

ヤフオクの手数料は落札額の10%(税込)です。中央値で落札された場合の手元に残る金額は、次のようになります(送料は別)。

金貨 落札価格の中央値 手数料10%を引いた金額 アンティーリンクの表示価格
御在位60年10万円 約452,000円 約406,600円 430,000円
御即位10万円 725,000円 652,500円 651,900円
御成婚5万円 426,000円 383,400円 382,800円

手数料を引くと、御即位と御成婚は表示価格とほぼ同じになります。御在位60年は、表示価格のほうが高くなります。

なお、メルカリは、現在有効な記念貨幣の出品を禁止しています。記念金貨は出品できません。

買取業者:その場で現金にできる業者もあります

店頭・出張・宅配・LINE査定など、売り方の比較は次の記事にまとめています。

売る前に確認したいこと

付属品と状態

アンティーリンクは、御在位60年10万円金貨について、次のように減額すると案内しています。

  • ブリスターパックに目立つ傷や折れがある場合は、買取価格から1,000円
  • 割れや欠けがある場合は、買取価格から2,000円
  • 昭和62年銘のプルーフ金貨は、付属品がない場合、買取価格から2,000円

金貨は磨かず、そのままの状態で査定に出すよう案内しています。

レプリカと偽物

金貨のレプリカも出回っています。造幣局は、貨幣と紛らわしい外観を有するものの製造・販売は通貨及証券模造取締法で禁止されていると案内しています。

アンティーリンクは、御即位10万円金貨にはシークレットマークがあり、これは本物かどうかを確認する補助材料であって、単独で真贋を断定するものではないとしています。真贋は、買取業者の査定で確認できます。

税金

国税庁は、貴金属、宝石、書画、骨とうなどで、1個または1組の価額が30万円を超えるものを売ったときの利益は、課税の対象になると案内しています。表示価格が30万円を超える金貨を売る場合は、事前に確認してください。

金の価値の目安を調べる

重さと品位を入れると、金の地金としての参考価値を計算できます。

まとめ

  • 御在位60年10万円金貨は純金20g、御即位10万円金貨は純金30gです。値段の土台は、純金の量と金価格です
  • 金価格の年平均は、2020年から2025年で約2.8倍になりました。2026年は2月の月平均がピークで、9月は約13%低い水準です
  • 同じ御在位60年金貨でも、3社の表示価格に約4万円の差がありました
  • 銀行や郵便局は額面どおりの扱いで、大手3行は手数料もかかります
  • ヤフオクは手数料10%を引くと、業者の表示価格に近い水準になります

よくある質問

Q. 記念金貨は高騰していますか?

A. 田中貴金属の金の参考小売価格(税抜)は、年平均が2020年の6,122円/gから、2025年は17,302円/gになりました。2026年は2月の月平均25,137円/gがピークで、9月は21,953円/gです。

Q. 天皇在位60年記念金貨は、なぜ高いのですか?

A. 純金20gでできているためです。金の価値は、金価格に20gをかけた金額です。2026年9月の月平均で計算すると、約44万円になります。

Q. 記念金貨はいくらで売れますか?

A. 2026年10月18日に各社の公式ページで確認した、御在位60年10万円金貨の表示価格は、401,600円〜441,240円でした。金価格に合わせて、日々変わります。

Q. 記念金貨は、銀行で額面以上に交換できますか?

A. できません。アンティーリンクは、銀行や郵便局では額面どおりの扱いになると案内しています。

Q. 記念金貨は、メルカリで売れますか?

A. メルカリは、現在有効な記念貨幣の出品を禁止しています。

執筆者: 古銭場

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