手元の古銭を、業者に頼まずに自分で売ってみようと考えていませんか。
メルカリやヤフオクなら、売る価格を自分で決められます。ただし、出品する前に必ず確認しておきたいことがあります。メルカリには、古銭の中でも「出品が禁止されているもの」があるからです。知らずに出品すると、商品を削除される場合があります。
この記事では、メルカリ・ヤフオク・ラクマの公式ルールと関連法令をもとに、古銭の出品で押さえておきたい点を整理します。
・メルカリは「現在有効な国内の貨幣・記念貨幣」の出品を禁止しています。昭和39年以降の記念貨幣は、すべて現在も有効です。
・鳳凰・稲穂の100円銀貨、ギザありの10円青銅貨(昭和26年発行)、昭和の5円黄銅貨なども、現在も使える貨幣として財務省が挙げています。
・メルカリもヤフオクも、売れた金額の10%が手数料としてかかります。
・古物商の許可が必要になるのは、営利目的で反復継続して古物を買い取って売るような営業の場合です。
古銭が出品できるかは「現在有効な貨幣かどうか」で分かれます
メルカリのガイドには、出品を禁止するものとして、次の項目が挙げられています。
- 現在有効な国内の銀行券(紙幣)、貨幣
- 現在有効な記念貨幣
- 現在有効な海外紙幣
- 貴金属の地金(金属塊、インゴット、延べ棒など)
- 地金型金貨
さらに、「『現在有効な国内の銀行券(紙幣)、貨幣』には、貨幣として有効な記念硬貨やミントセット、プルーフ硬貨も含まれます」と明記されています。禁止対象を「現在有効な」貨幣・記念貨幣・海外紙幣と明確にする文言の改定は、2025年7月7日に行われました(メルカリびより)。
「古銭」と呼ばれるものでも、現在も貨幣として有効なものは、この禁止対象にあたります。出品できるかどうかは、手元の古銭が「現在有効か」で決まります。
現在も有効な貨幣の例
財務省は、現在発行されていないお金のうち、現在も使えるものを次のように挙げています。
| 種類 | 現在も使えるもの |
|---|---|
| 5円 | 5円黄銅貨(国会議事堂・穴無・昭和23年発行)、5円黄銅貨(稲穂等・楷書体・昭和24年発行) |
| 10円 | 10円青銅貨(平等院鳳凰堂・ギザあり・昭和26年発行) |
| 50円 | 50円ニッケル貨(菊・穴無・昭和30年発行)、50円ニッケル貨(菊・昭和34年発行) |
| 100円 | 100円銀貨(鳳凰・昭和32年発行)、100円銀貨(稲穂・昭和34年発行) |
| 500円 | 500円白銅貨(桐・昭和57年発行)、500円ニッケル黄銅貨(桐・平成12年発行) |
出典:財務省 よくあるご質問「昔のお金は使えますか」
記念貨幣については、財務省が次のように説明しています。
記念貨幣は、昭和39年に発行された「東京オリンピック記念千円銀貨幣」以降、たくさん発行されていますが、これ以前のものはありません。記念貨幣は、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」において、貨幣として定められているため、全て通常の貨幣と同じように使用することができます。
出典:財務省 よくあるご質問「過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか」
つまり、昭和39年以降に発行された記念貨幣は、すべて現在も有効な貨幣です。
次のような古銭は、古銭の詳細ページで価値を確認できます。
自分の古銭が現在有効かどうかは、財務省と日本銀行のページで確認できます。
- 日本銀行「その他有効な銀行券・貨幣」
- 財務省「昔のお金は使えますか」
なお、現在有効な貨幣は、額面どおりに使うこともできます。財務省は、記念貨幣は自動販売機などで使えないことがあり、使う場合は銀行などの金融機関の窓口で通常の貨幣と引き換えるよう案内しています。銀行や郵便局での交換については、次の記事でまとめています。
メルカリ・ヤフオク・ラクマの違い
古銭を出品できる主なサービスの、公式ルールと手数料を比べます。
| 項目 | メルカリ | ヤフオク | ラクマ |
|---|---|---|---|
| 出品が禁止されている貨幣・金貨 | 現在有効な国内の貨幣・記念貨幣・海外紙幣、地金型金貨、貴金属の地金 | フリマ掲載特約で、地金型金貨、貴金属のインゴット・金属塊が禁止 | 現在有効な紙幣及び通貨(エラーコイン含む)、貴金属の地金(銀・銅を除く) |
| 古銭のカテゴリ | — | 「アンティーク、コレクション > 貨幣」 | — |
| 出品料 | なし | 0円 | — |
| 販売手数料 | 販売価格の10% | 落札額の10%(税込) | 10%〜4.5%の6段階(販売実績により変動) |
出典:各サービスの公式ヘルプ・ガイドライン(調査日2026年10月15日)
ヤフオクは、Yahoo!オークションガイドライン細則(2026年8月27日改定)で出品禁止物を定めています。偽造品・模倣品・正規品であることが確認できない商品も、出品禁止物です。
ヤフオクで出品機能をすべて使うには、LYPプレミアム会員の登録が必要です(Yahoo!オークション ご利用ガイドの注記)。
手元に残る金額の計算例
メルカリもヤフオクも、売れた金額の10%が差し引かれます。数字は計算方法を説明するための仮の金額です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売れた金額 | 20,000円 |
| 販売手数料(10%) | −2,000円 |
| 送料(出品者負担の仮の金額) | −210円 |
| 手元に残る金額 | 17,790円 |
メルカリで売上金を銀行口座に振り込む場合は、振込手数料が別途かかります。メルカリの公式ガイドには、振込手数料は200円と記載されています(メルカリバンク登録のみんなの銀行口座への振込など、無料になる場合もあります)。上の例で200円がかかる場合、振り込み後に手元に残るのは17,590円です。
手数料や送料を差し引いたあとの利益には、税金がかかる場合があります。30万円の線引きや確定申告については、次の記事で整理しています。
古物商の許可は必要?
古物の売買を営業として行うには、古物営業法に基づく公安委員会の許可が必要です。自分で使っていた物をオークションで売る場合について、愛知県警察の古物営業法Q&Aには次のように書かれています。
- 自己使用していた物
- 自己使用のために購入したが未使用の物
を売却するだけの場合は、古物商の許可は必要ありません。しかし、自己使用といいながら、実際は転売するために古物を買って持っているのであれば、許可を取らなければなりません。
また、警察庁の古物営業法の解釈運用基準では、「営業」を「一般に営利の目的をもって同種類の行為を反復継続して行うこと」としています。フリマサイト等の取引は「その取引の実態や営利性等に照らし、個別具体的に判断する必要がある」とされています。
自分のコレクションや遺品の整理として売る場合と、売るために古銭を買い集めて売る場合とでは、扱いが異なります。
レプリカ・模造品を売る前に
通貨及証券模造取締法の第1条は、貨幣に「紛ハシキ外観ヲ有スルモノ」の製造・販売を禁じています。造幣局のQ&Aには、次のように書かれています。
貨幣と紛らわしい外観を有するものの製造又は販売は、通貨及証券模造取締法により禁止されています。
また、具体的な大きさ等の基準はなく、図柄の模擬の程度、大きさ、材質、「見本」の文字、斜線の有無などを総合的に判断するとされています。
発送するときの注意
古銭を発送する方法は、日本郵便の案内で確認しておきたいところです。日本郵便の公式ページには、次のように書かれています。
- 古銭や外国通貨は現金には該当しないため、現金書留としていただく必要はありません(書留・損害賠償ページ)
- 金、銀、白金およびこれらを主たる材料とする合金並びにこれらを用いた製品は、書留としなければならない貴重品です(書留としなければならない貴重品)
- ゆうパケットでは、現金・貴金属などの貴重品を送ることはできません
メルカリでは、郵便法により配送方法が「書留」に限定される商品は、「書留」を選択するよう案内されています。
国民生活センターは、トラブルが発生した場合、その解決は原則として当事者間(個人間)で図ることが求められていると注意を促しています。発送の際は追跡が可能な方法を選ぶことも、出品者側のアドバイスとして示されています。
売る前に確認したいこと
- 手元の古銭が、現在も有効な貨幣かどうか
- 古銭の汚れを落とす前に、価値を下げないかどうか
- 手数料と送料を差し引いて、手元に残る金額
汚れた古銭を売る前にきれいにしたいときは、先に次の記事をご覧ください。
自分で出品するのではなく、業者に査定を頼みたいときは、買取業者一覧で各社の特徴を確認できます。古銭の種類については、日本古銭の種類一覧もご覧ください。
まとめ
- メルカリは、現在有効な国内の貨幣・記念貨幣・海外紙幣、地金型金貨などの出品を禁止しています
- 昭和39年以降の記念貨幣と、鳳凰・稲穂の100円銀貨などは、現在も有効な貨幣です
- メルカリ・ヤフオクの手数料は、いずれも売れた金額の10%です
- 古物商の許可が必要になるのは、営利目的で反復継続して古物を買い取って売るような営業の場合です
- 貨幣に紛らわしい外観のものの販売は、通貨及証券模造取締法で禁止されています
よくある質問
Q. 記念硬貨はメルカリで売れますか?
A. メルカリは「現在有効な記念貨幣」の出品を禁止しています。貨幣として有効な記念硬貨やミントセット、プルーフ硬貨も含まれると明記されています。
Q. ヤフオクの手数料はいくらですか?
A. 落札システム利用料が落札額の10%(税込)で、出品システム利用料は0円です。
Q. 古銭を送るのに、現金書留は必要ですか?
A. 日本郵便の公式ページには、古銭や外国通貨は現金には該当しないため、現金書留としていただく必要はないと書かれています。ただし、金、銀、白金およびこれらを主たる材料とする製品は、書留としなければならない貴重品に挙げられています。
この記事のデータソース
調査日:2026年10月15日
- メルカリ ガイド「現金、金銭、金、その他これらに類するとみなされるもの」
- メルカリびより「『禁止されている出品物』ガイド改定のお知らせ」(2025年7月7日改定)
- メルカリ ガイド「メルカリの手数料」
- Yahoo!オークションガイドライン細則(2026年8月27日改定)
- Yahoo!ヘルプ「落札システム利用料」、Yahoo!オークション ご利用ガイド「手数料」
- ラクマ ヘルプ「禁止商品」「販売手数料」
- 財務省 よくあるご質問「昔のお金は使えますか」「過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか」
- 日本銀行「その他有効な銀行券・貨幣」
- 愛知県警察「古物営業法Q&A」、警察庁「古物営業法等の解釈運用基準について」
- e-Gov法令検索:古物営業法、通貨及証券模造取締法
- 造幣局「貨幣に関するQ&A」
- 日本郵便「書留・損害賠償」「書留としなければならない貴重品」「ゆうパケット」
- 国民生活センター「購入・出品した商品が偽物?!フリマサービスのトラブルに注意!」