長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)、この金貨は平成10年(1998年)に開催された長野オリンピック冬季競技大会を記念して、日本政府が発行した記念金貨です。財務省・造幣局の資料によると、平成9年(1997年)2月に発行された、シリーズの中で最初の1万円金貨です。
なお、この1万円金貨は長野オリンピック記念貨幣として1次・2次・3次の3回に分けて発行されており、表面デザインは1次がスキージャンプ、2次がフィギュアスケート、3次がスピードスケートとなっています。今回解説するのは、このうち1次(スキージャンプ)の金貨です。
今回はそんな長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の価値と買取相場、見分け方について解説していきます。
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)とは?
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)は、平成10年(1998年)の長野オリンピック冬季競技大会を記念して、日本政府が発行した記念貨幣です。
この1次の記念貨幣は、1万円金貨幣・5,000円銀貨幣・500円白銅貨幣の3貨種で構成されています。
- 長野オリンピック冬季競技大会記念10,000円金貨幣(第1次)
- 長野オリンピック冬季競技大会記念5,000円銀貨幣(第1次)
- 長野オリンピック冬季競技大会記念500円白銅貨幣(第1次)
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)のデザインは、表面にスキージャンプ選手の躍動感ある姿があしらわれています。

裏面には、長野県の県花である「りんどう」が刻まれています(この裏面デザインは2次・3次と共通です)。

なお、同時発行された5,000円銀貨幣(1次)は、銀92.5%・銅7.5%の合金でできており、量目15.0g、直径30.0mmです。表面にはアイスホッケーの選手、裏面には長野県の県獣である「かもしか」がデザインされ、財務省の記念貨幣一覧によると発行枚数は500万枚、一般への引換開始日は平成10年2月7日でした。また同時発行の500円白銅貨幣(1次)は、銅75%・ニッケル25%の白銅でできており、量目7.2g、直径26.5mmです。表面にはスノーボードの選手、裏面には長野県の県鳥である「らいちょう」がデザインされ、発行枚数は2,000万枚でした。
この長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)は、収集用に特別な製造方法で仕上げられたプルーフ貨幣です。当時は大蔵省造幣局(現・独立行政法人造幣局)から販売され、日本国内で発行された記念金貨としては初のオリンピック金貨でもあります。
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の価格の見方
ここで、前提として貨幣の価格の決め方は大きく分けて3つあります。
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の額面の価格
1つ目は額面の価格になります。これは要はそのお金に印刷・刻印されている「公式な価値」のことです。例えば、100円玉の額面は100円、500円玉の額面は500円になります。つまり、今回の長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の額面は1万円です。
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の素材の価格
2つ目は素材の価格になります。これはその貨幣に使われている金属そのものの価値のことです。素材の価格の計算式は下記のように計算します。
素材価値(円) = 重さ(g) × 含有率(%) × 金属価格(円/g)
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)は純金(含有率100%)で重さが15.6g、直径は26mmです。古銭場のデータ(記事執筆時点)では、この金貨の素材価格は338,344円と算出されています。これを逆算すると、金の価格はおよそ21,689円/gという計算になります。
15.6g(重さ)×100%(含有率)×21,689円/g(金属価格)=338,349円
つまり、長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の素材の価格は約34万円だということがここで分かります。金相場は毎日変動するため、査定を受けるタイミングによって金額は前後します。
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の希少性の価格
希少性の価格は「どれだけ手に入りにくいか」「どれだけ欲しい人がいるか」によって上乗せされる価値のことです。希少性の価格を測る上で必要な要素としては、発行枚数、現存枚数、人気需要、保存状態、歴史的価値などがあります。
これを踏まえた上で、今回の長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の発行枚数、オークションでの取引実績、歴史的価値を見ていきます。
※現存枚数は把握不可能、保存状態は1枚ずつ違うため、この2つの要素についてはここでは説明を控えさせて頂きます。
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の発行枚数
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の発行枚数は55,000枚です(財務省・造幣局の記念貨幣一覧より)。
発行時の販売価格(金貨単体のプルーフ貨幣セット)は38,000円でした(造幣局の資料より)。同シリーズの2次・3次発行分は38,737円で、1次のみやや安いのは、1997年4月の消費税率改正(3%→5%)前に発行されたためです。
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)のオークションでの取引実績
人気需要に関しては、ヤフオクなどのオークションサイトを参考にしてもらい、いくらで取引されているのかを確認するのが良いです。
※ただ注意点として、オークションで取引されてる額はその貨幣の平均価格ではないです。その貨幣に傷や汚れがどれだけあるか(保存状態)、鑑定機関の評価があるかによって価格が変動しますので注意して見てください。
では、今回の長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)を例に見ていきましょう。
| 落札日 | 落札価格 | 状態 |
|---|---|---|
| 2026年2月13日 | 439,118円 | 未使用・プルーフ(59件入札) |
※Yahoo!オークションの終了済み取引(直近180日間)を参考に作成。この期間中に確認できた「長野オリンピック(1次・スキージャンプ)」の金貨単体の実物取引はこの1件のみでした。なお、他の記念貨幣とのまとめ売り(27点セットで540,000円の落札例)も見られましたが、単体の価値を測る参考にはならないため除外しています。落札価格は商品の状態や付属品、落札日によって異なります。
このように、1次金貨単体の取引そのものが少なく、確認できた唯一の事例は59件の入札を集め、開始価格1,000円から439,118円まで競り上がっています。
こういうデータも参考にして貨幣取引をすると良いと思います。
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の歴史的価値
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)は、1998年(平成10年)に長野県で開催された第18回オリンピック冬季競技大会を記念する、日本国内で発行された記念金貨としては初のオリンピック金貨です。
長野オリンピックでは、スキージャンプ団体で日本代表が金メダルを獲得しました。これは夏季・冬季を通算した日本にとって100個目の金メダルという記念すべきものでもあり、1次発行分の図柄であるスキージャンプは大会を象徴する競技のひとつです。
ただし、この金貨は発行から約30年が経過しているとはいえ、江戸時代の大判・小判のような数百年単位の歴史的価値が確立しているわけではありません。また記念貨幣は長野オリンピック以降も度々発行されているため、記念貨幣だからといって将来的に高い価値が付き続けると断定することはできません。
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の偽物を見分けるポイント
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)の公式な重量は15.6g、直径は26mmで、素材には純金(金品位1000、K24・金純度99.99%以上)が使用されています。プルーフ仕上げの状態、磁石への反応、純度刻印とエッジの確認といった基本的な見分け方は次数共通です。詳しい確認手順は長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(2次)の偽物を見分けるポイントで解説していますので、そちらをご参照ください。1次の表面図案はスキージャンプ選手で、2次(フィギュアスケート)・3次(スピードスケート)の図案と混同・偽装されていないか確認してください(裏面のりんどうは共通)。彫りが浅い・不鮮明なものは模造品の特徴です。疑問がある場合は、古銭買取専門店や造幣局関連機関での鑑定を推奨します。
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)を高く売る方法とは?
長野オリンピック冬季競技大会記念1万円金貨(1次)は銀行に持ち込むと額面通りの扱いしか受けられませんが、下表の通り発行時価格・素材価値・買取相場はいずれも額面を大きく上回ります。売却する際は銀行ではなく、古銭店や記念貨幣を扱う買取店で査定を受けることをおすすめします。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 額面 | 1万円 |
| 発行時の販売価格 | 38,000円 |
| 素材価値 | 約338,344円 |
| オークション実勢価格 | 約439,118円(確認できた唯一の単体取引事例) |
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