北鎮岳とナキウサギが描かれた千円銀貨、これは国立公園制度100周年を記念して発行されているシリーズの1枚で、「大雪山国立公園」をテーマに令和7年(2025年)に発行されたものです。額面は1,000円ですが、実勢相場は1万3,000円台〜2万円弱で取引されています。この記事では、この銀貨の基本情報や価格の内訳、偽物との見分け方、高く売るコツを解説します。
国立公園制度100周年記念千円銀貨(大雪山国立公園)とは?
国立公園制度100周年記念貨幣は、日本全国の国立公園それぞれをテーマに、令和6年(2024年)から年間5公園程度のペースで順次発行されているシリーズです。大雪山国立公園分は令和7年7月11日〜7月31日に申込を受け付けました(消印有効)。
大雪山国立公園は北海道中央部に位置し、北鎮岳をはじめとする雄大な山岳景観と、ナキウサギなど固有の高山生物で知られる国立公園です。同シリーズには那須の茶臼岳と神橋を描いた日光国立公園の千円銀貨もあります。
基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申込期間 | 令和7年7月11日〜7月31日(消印有効) |
| 発行枚数 | 4万枚(お一人様1個限り、海外販売用等として最大10%を限度に控除される計画値) |
| 額面 | 1,000円 |
| 素材 | 純銀 |
| 量目(重量) | 31.1g |
| 直径 | 40.0mm |
| 販売価格 | 15,200円 |
| 仕上げ | カラープルーフ(多色彩色) |
表面には「北鎮岳とナキウサギとホソバウルップソウ」が彩色で描かれ、大雪山系の広大な山岳景観が表現されています。

裏面はシリーズ共通の国立公園統一マークです。

(出典:造幣局「国立公園制度100周年記念貨幣(阿寒摩周国立公園、大雪山国立公園、中部山岳国立公園)の販売について」 https://www.mint.go.jp/shintyaku/sale/hanbai_r7_kokuritukouen1.html )
価格の見方
1. 額面(1,000円)
額面は1,000円ですが、これはあくまで法定貨幣としての価値であり、銀行では額面以上の扱いを受けられません。
2. 素材価値(銀の地金としての価値)
素材が純銀31.1gであるため、銀の市場価格に連動する形で地金価値が発生します。古銭場のデータでは、執筆時点の材質価値は約10,804円と算出されています。田中貴金属の店頭買取価格(1gあたり378.40円、2026年8月25日公表)で計算すると、31.1g×378.40円=約1万1,769円となります。(銀相場は日々変動するため、閲覧時点の価格によって前後します)
3. 希少性・プレミア価値
発行枚数4万枚という限定性と、発売から日が浅い人気シリーズであることから、額面・素材価値を上回るプレミアがついています。全国の国立公園を集めるコンプリート型のシリーズであるため、シリーズ人気の高まりとともに評価が変動する可能性もあります。
現在の実勢相場
Yahoo!オークションで直近の落札実績(単品・造幣局純正パッケージ)を確認したところ、実勢レンジはおおむね1万3,280円〜1万9,800円で、中心帯は1万5,000円〜1万7,500円程度でした。
※他の国立公園分とのまとめ売り(2〜5枚セットで2万7,000円〜8万5,000円程度)は単価が把握できないため、この集計からは除外しています。
偽物を見分けるポイント
発行から日が浅く、比較的高値で取引される貨幣であるため、購入・売却時には次の5点を確認しましょう。
- 重量を量る:正規品は31.1gです。ずれが大きい場合は注意が必要です。
- 磁石を近づける:純銀は磁石に反応しません。磁石に引き寄せられる場合は、別の金属を使った偽物の可能性が高いです。
- 図柄の細部を確認する:北鎮岳の山容やナキウサギの体毛の描写が不鮮明な場合は偽造品を疑いましょう。
- カラー彩色の質を確認する:正規品は発色が均一で精度が高いのが特徴です。彩色が粗い場合は模造品の可能性があります。
- 価格と付属品を確認する:公式販売価格(15,200円程度)を大幅に下回る出品や、造幣局純正のケース・証明書が欠けているものは、来歴をよく確認しましょう。
見極めが難しいときは、専門の鑑定業者に相談するのが確実です。
高く売る方法
銀行での交換は避ける
銀行に持ち込んでも額面の1,000円としてしか扱ってもらえず、実勢相場との差を考えると損失は避けられません。売却先には古銭・記念貨幣を専門とする買取業者を選びましょう。
売却先による違い
| 売却先 | 想定される評価額の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 銀行での両替・預け入れ | 1,000円(額面のみ) | 貨幣としての価値しか評価されない |
| 貴金属店・質店(一般) | 素材価値ベース(1万円台前半) | 銀の地金価値としては評価されるが、記念貨幣としての希少性は評価されにくい |
| 古銭・記念貨幣専門の買取業者 | 実勢相場に近い評価(1万3,000円台〜2万円弱) | 状態・付属品の有無まで含めて評価してもらえる |
できるだけ高く売却するには、造幣局純正のケース・証明書を揃えた状態を保ち、古銭・記念貨幣に強い専門業者へ査定を依頼するのが確実です。シリーズが継続発行されている点を活かし、他の国立公園分とまとめて査定に出すのも一つの手です。複数業者で見積もりを比較しましょう。