令和2年(2020年)に申込受付が行われた「東京2020パラリンピック競技大会記念一万円金貨幣(第四次発行分)」、このコインは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を記念する一連のシリーズのうち、第四次発行分として登場した1万円金貨で、「聖火ランナー」「国立競技場」「心技体」という3つの異なる図柄の金貨が1セットとして発行されました。造幣局が事前申込によって直接販売した、額面を大きく上回るプレミアム型の金貨です。
今回はそんな2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の価値と買取相場、見分け方について解説していきます。
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)とは?
この金貨の正式名称は「東京2020パラリンピック競技大会記念一万円金貨幣(第四次発行分)」です(造幣局公式資料)。同じ第四次発行分でも、1,000円銀貨幣(ボクシング・レスリングの2種類)は東京2020オリンピック競技大会記念として発行される一方、この1万円金貨幣と500円バイカラー・クラッド貨幣(風神)、100円クラッド貨幣(自転車競技・車いすラグビー・ソメイティの3種類)は東京2020パラリンピック競技大会記念として発行されており、貨種によってオリンピック・パラリンピックいずれの記念貨幣として位置づけられるかが分かれています。
申込受付期間は令和2年2月19日から3月10日(消印有効)で、商品の発送予定時期は令和2年7月頃からでした(造幣局公式資料)。
デザインは3種類あり、「聖火ランナー」は東京2020大会の聖火ランナーを描いた図柄、「国立競技場」は新国立競技場をデザインした図柄、「心技体」は「心技体」の文字を中心に配した図柄です。3枚とも裏面には東京2020パラリンピック競技大会のエンブレムが共通して描かれています。

この3種類は常にセットとして扱われており、造幣局の公式資料では「聖火ランナー」「国立競技場」「心技体」の3枚組で1件の発行として記録されています。発行枚数は3枚組セットで4万セット、販売価格はセット全体で122,223円でした。金貨1枚の額面は1万円のため、3枚分の額面合計は3万円にあたります。
この金貨は収集用に特別な製造方法で仕上げられたプルーフ貨幣で、側面には斜めギザが採用されています。
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の価格の見方
ここで、前提として貨幣の価格の決め方は大きく分けて3つあります。
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の額面の価格
1つ目は額面の価格になります。これは要はそのお金に印刷・刻印されている「公式な価値」のことです。例えば、100円玉の額面は100円、500円玉の額面は500円になります。
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)は、金貨1枚あたりの額面が1万円です。「聖火ランナー」「国立競技場」「心技体」の3枚セットで考えると、額面の合計は3万円になります。
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の素材の価格
2つ目は素材の価格になります。これはその貨幣に使われている金属そのものの価値のことです。素材の価格の計算式は下記のように計算します。
素材価値(円) = 重さ(g) × 含有率(%) × 金属価格(円/g)
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)は、1枚あたり純金で重さ15.6g、直径26.0mmです。古銭場のデータ(記事執筆時点)では、この金貨1枚あたりの素材価格は338,344.48円と算出されています。
つまり、金貨1枚の額面1万円に対して、素材だけで額面の33倍以上の価値があることになります。3枚セットであれば、素材価値の合計はさらに大きくなります。金相場は日々変動するため、査定を受けるタイミングによって金額は前後します。
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の希少性の価格
希少性の価格は「どれだけ手に入りにくいか」「どれだけ欲しい人がいるか」によって上乗せされる価値のことです。希少性の価格を測る上で必要な要素としては、発行枚数、現存枚数、人気需要、保存状態、歴史的価値などがあります。
これを踏まえた上で、今回の2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の発行枚数、人気需要、歴史的価値を見ていきます。
※上記3つ以外の2つの要素(現存枚数、保存状態)は現存枚数は把握不可能、保存状態は1枚ずつ違うため推測になってしまいます。なのでここでは説明を控えさせて頂きます。
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の発行枚数
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の発行枚数は、3枚組セットで4万セットです(造幣局公式資料)。3種類の図柄が常にセットで頒布されてきた点も、この金貨の特徴です。
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の人気需要
人気需要に関しては、ヤフオクなどのオークションサイトを参考に取引価格を確認するのがおすすめです。過去180日間のYahoo!オークション終了済み取引のうち、1枚単体の出品に絞って確認したところ、下記のような落札結果がありました。
| 落札日 | 落札価格 | 備考 |
|---|---|---|
| 2月12日 | 435,601円 | 1枚 |
| 5月28日 | 383,900円 | 1枚 |
| 7月12日 | 360,188円 | 1枚 |
※Yahoo!オークションの終了済み取引のうち、1枚単体の出品のみ(3枚セットでの出品、および空ケースのみの出品を除く)を参考に作成。落札価格は商品の状態や落札日、金相場の変動によって異なります。
いずれも素材価値(約338,344円)を上回る水準で取引されており、金相場そのものに加えて記念貨幣としての需要も価格に上乗せされていることがうかがえます。
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の歴史的価値
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を記念するシリーズの中で、第四次発行分として登場した1万円金貨です。
造幣局が事前申込を受け付ける形で頒布され、発行時の販売価格は3枚セットで122,223円でした(造幣局公式資料)。3枚分の額面合計3万円に対して、発行された時点ですでに4倍前後の価格が設定されていたプレミアム型の貨幣だったことが分かります。
ただし、この金貨は発行からまだ10年に満たない記念貨幣であり、江戸時代の大判・小判のような数百年単位の歴史的価値が確立しているわけではありません。また東京オリンピック・パラリンピック関連の記念貨幣は複数回にわたって発行されているため、シリーズの1枚だからといって将来的に高い価値が付き続けると断定することはできません。
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の偽物を見分けるポイント
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の本物と偽物を見分けるポイントは5つあります。
公式の重量と直径を確認する
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)は、1枚あたりの公式な重量が15.6g、直径が26.0mmです。また、素材には純金が使用されています。精密な電子はかりとノギスで測り、重量や直径が公式の数値から大きく外れている場合は、偽物の可能性があります。
ただし、造幣局のケースに入っている金貨は、ケースを含めた重量では判定できません。確認のために無理にケースから取り出すと、金貨に傷や指紋が付き、価値を下げるおそれがあるため注意してください。また、タングステンなど金に近い比重の金属を使い、本物に近い重量へ調整した偽物も考えられるため、ほかの特徴と合わせて確認する必要があります。
図柄の彫りの深さを確認する
本物の表面には、「聖火ランナー」「国立競技場」「心技体」の文字がそれぞれ精密に彫り込まれています。偽物では、図柄や文字の輪郭がぼやけていたり、彫りが浅く平坦な印象になっていたりする場合があります。ルーペなどを使って確認し、図柄の細部や文字の太さに不自然な点がないかを見ることが重要です。
側面の斜めギザを確認する
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)の側面には、斜めギザが採用されています。偽物では、ギザの角度や間隔が不均一だったり、側面に継ぎ目が見られたりする場合があります。側面がツルツルしている、あるいはギザが真っ直ぐ入っているものは、この時点で偽物と判断できます。
プルーフ仕上げのコントラストを確認する
本物は収集用に特別な製造方法で仕上げられたプルーフ貨幣で、鏡面仕上げの地の部分と、艶消し(フロスト)仕上げの図柄部分とのコントラストがはっきりと現れます。
偽物では、このコントラストが甘く、全体的に均一な光沢になっていたり、図柄部分の質感が本物と異なっていたりする場合があります。ただし、経年劣化や保管状態によって本物でも光沢が変化することがあるため、この点だけで断定することはできません。
磁石への反応を確認する
純金は、一般的な磁石に強く引き寄せられる金属ではありません。そのため、金貨が磁石に明確にくっつく場合は、鉄やニッケルなどを使用した偽物の可能性があります。
ただし、磁石に付かなければ本物ということではありません。タングステンなど、金に近い比重を持ちながら磁石にほとんど反応しない金属を使った偽物も考えられるため、他の項目とあわせて確認してください。
また、3枚セットの中の1枚だけが単独で取引されている場合は、正規セットから切り離されたものである可能性があるため、出所や保管状況もあわせて確認するとよいでしょう。
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)を高く売る方法とは?
2020年東京オリンピック競技大会記念1万円金貨(4次)は銀行に持ち込むと額面通りの扱いしか受けられませんが、下表の通り発行時価格・素材価値・買取相場はいずれも額面を大きく上回ります。売却する際は銀行ではなく、古銭店や記念貨幣を扱う買取店で査定を受けることをおすすめします。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 額面 | 1枚1万円(3枚セットで3万円) |
| 発行時の販売価格 | 122,223円(3枚セット) |
| 素材 | 純金 |
| 素材価値(現在、1枚あたり) | 約338,344円 |
| オークション実勢価格帯 | 約36万円〜44万円前後(1枚単体) |
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