パラリンピック旗と桜が描かれた千円銀貨をお持ちでしょうか。これは2020年東京パラリンピック競技大会の開催決定を記念して発行された貨幣です。額面は1,000円ですが、実勢相場は8,800円〜1万円台前半で取引されています。この記事では、この銀貨の基本情報から価格の内訳、偽物との見分け方、高く売るコツまでを解説します。
2020年東京パラリンピック競技大会記念千円銀貨とは?
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を記念して、造幣局が発行した記念貨幣シリーズの1枚です。本銀貨は「リオ2016-東京2020パラリンピック競技大会開催引継記念」として、平成28年(2016年)に発行されました。申込は同年9月21日〜10月11日に受け付けられました。
表面にはパラリンピック旗と桜、イペー・アマレーロ(ブラジルの国花)が描かれ、裏面には東京2020パラリンピック競技大会エンブレムが配置されています。特定の競技種目を描いた「競技別」の千円銀貨(柔道・水泳・車椅子テニスなど)とは異なり、大会エンブレムをテーマにした貨幣です。
基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発行年 | 平成28年(2016年) |
| 発行枚数 | 5万枚 |
| 額面 | 1,000円 |
| 素材 | 銀 |
| 量目(重量) | 31.1g |
| 直径 | 40mm |
| 販売価格 | 9,500円 |
| 仕上げ | プルーフ仕上げ |
(出典:造幣局「東京2020パラリンピック競技大会記念千円銀貨幣(リオ2016-東京2020 パラリンピック競技大会開催引継記念)」 https://www.mint.go.jp/tokyo2020/para-1.html )
似た名前の貨幣との混同に注意:東京2020オリンピック・パラリンピックのシリーズには、柔道・水泳・陸上競技・車椅子テニスなど競技別に図柄が異なる千円銀貨が複数存在します。本銀貨は競技名の入らない「開催引継記念」のエンブレムデザインである点で、これらの競技別シリーズとは別物です。オークションサイト等で検索する際は、図柄・名称をよく確認しましょう。
価格の見方
1. 額面(1,000円)
貨幣としての法的な価値は1,000円で、銀行では額面どおりにしか扱われません。
2. 素材価値(銀の地金としての価値)
31.1gの銀を使用しているため、銀相場に応じた地金価値があります。古銭場のコイン詳細データでは、執筆時点の材質価値は約1万1,054円と算出されています(銀相場は日々変動するため、閲覧時点の価格によって前後します)。
3. 希少性・プレミア価値
発行枚数5万枚という限定性から、額面・素材価値を上回るプレミアがついています。
現在の実勢相場
Yahoo!オークションで直近の落札実績(「開催引継」記載のある単品プルーフ貨幣セットのみ、競技別シリーズや複数枚セットは除く)を確認したところ、実勢レンジはおおむね8,800円〜1万300円で、未開封の美品では1万5,800円の落札例もありました。
※競技別シリーズ(柔道・水泳等)や他の記念貨幣とのまとめ売りは単価が把握できないため、この集計からは除外しています。
偽物を見分けるポイント
購入・売却時には次の5点を確認しましょう。
- 重量を量る:正規品は31.1gです。±0.3g以上ずれる場合は偽物の疑いがあります。
- 磁石を近づける:銀は磁石に反応しません。反応する場合は偽物の可能性が高いです。
- 図柄の細部を確認する:パラリンピック旗の意匠や桜、エンブレムの描写が不鮮明な場合は偽造品を疑いましょう。
- プルーフ仕上げの鏡面光沢を確認する:正規品は下地が鏡面のように輝きます。光沢がない場合は要注意です。
- 付属品を確認する:正規品は専用ケースに収納された状態が基本です。ケースのない裸のコインは来歴の確認が必要です。
自分で判断が難しい場合は、無理に判定せず古銭・貴金属の専門鑑定業者に相談することをおすすめします。
高く売る方法
銀行での交換は避ける
この銀貨を銀行に持ち込んで両替や預け入れをすると、額面どおり1,000円としてしか扱われません。素材価値だけでも1万円を超える貨幣を1,000円で手放すことになってしまうため、売却を考えている場合は銀行ではなく古銭・記念貨幣の専門買取業者に相談しましょう。
売却先による違い
| 売却先 | 想定される評価額の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 銀行での両替・預け入れ | 1,000円(額面のみ) | 貨幣としての価値しか評価されない |
| 貴金属店・質店(一般) | 素材価値ベース(1万円前後) | 銀の地金価値としては評価されるが、記念貨幣としての希少性は評価されにくい |
| 古銭・記念貨幣専門の買取業者 | 実勢相場に近い評価(8,800円〜1万円台前半) | 状態・付属品の有無まで含めて評価してもらえる |
高く売るためには、造幣局純正のケースや証明書をできるだけ揃えた状態で、古銭・記念貨幣の実績がある専門業者に査定を依頼するのが近道です。複数の業者で見積もりを比較してみることをおすすめします。