引き出しの中から「EXPO'70」と刻まれた100円玉が出てきた方もいるのではないでしょうか。これは昭和45年(1970年)に大阪で開催された日本万国博覧会を記念して発行された100円白銅貨です。発行枚数が非常に多いため基本的には額面程度の価値ですが、専用ケース入りの未使用品には数千円の値が付くこともあります。この記事では、この硬貨の基本情報や価格の考え方、見分け方、高く売るコツを解説します。
日本万国博覧会記念100円白銅貨とは?
昭和45年(1970年)3月10日、大阪で開催された日本初の万国博覧会「日本万国博覧会(EXPO'70)」を記念して発行された貨幣です。同年7月9日には追加発行も行われました。
基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発行年 | 昭和45年(1970年)3月10日(7月9日追加発行) |
| 発行枚数 | 約4,000万枚 |
| 額面 | 100円 |
| 素材 | 白銅(銅75%・ニッケル25%) |
| 量目(重量) | 9.0g |
| 直径 | 28.0mm |
表面には葛飾北斎の「富嶽三十六景」にちなんだ赤富士が、裏面には日本万国博覧会のシンボルマークがデザインされています。
(出典:造幣局「記念貨幣一覧」、財務省 記念貨幣関連ページ)
価格の見方
1. 額面(100円)
貨幣としての法的な価値は100円で、銀行では額面どおりにしか扱われません。
2. 素材価値
白銅(銅・ニッケルの合金)でできており、貴金属を含まないため、地金としての価値はほとんどありません。この硬貨の価値は地金ではなく、発行枚数の多さ・状態・付属品の有無で決まります。
3. 発行枚数と状態による評価の違い
発行枚数が約4,000万枚と非常に多いため、単体で流通した硬貨の大半は額面同然の評価にとどまります。一方で、造幣局の専用ケースに入った状態で保管されてきたものや、記念貨幣セットに組み込まれたものは、状態次第でプレミアがつくことがあります。
現在の実勢相場
古銭・記念硬貨の買取相場を扱う業者の情報によると、実勢相場はおおむね次のように分かれています。
- ケースなし・単体で流通した並品:額面(100円)〜150円程度
- 専用ケース入りの未使用品:数百円〜数千円程度
- 記念硬貨ミントセットに組み込まれた状態:保存状態が良好であれば買取価格500円前後
(出典:古銭買取専門店の公表する買取価格情報)
偽物を見分けるポイント
発行枚数が多い硬貨のため偽造のリスクは高くありませんが、購入・売却時には次の点を確認しましょう。
- 重量を量る:正規品は9.0gです。大きくずれる場合は別の硬貨や模造品の可能性があります。
- 直径を確認する:正規品は28.0mmです。
- 図柄の細部を確認する:赤富士の稜線やシンボルマークの輪郭が不鮮明な場合は摩耗や模造品の可能性があります。
- 磁石を近づける:白銅(銅・ニッケル)は磁石にわずかに反応する場合がありますが、強く引き寄せられる場合は素材が異なる可能性があるため注意しましょう。
- 付属ケースの有無を確認する:造幣局純正のケースがあるかどうかで評価が大きく変わるため、ケースや証明書があれば保管しておきましょう。
高く売る方法
銀行での両替は避ける
この硬貨を銀行に持ち込んで両替や預け入れをすると、額面どおり100円としてしか扱われません。専用ケース入りなど状態の良いものであればそれ以上の価値がつく可能性があるため、売却を考えている場合は銀行ではなく古銭・記念硬貨の専門買取業者に相談しましょう。
売却先による違い
| 売却先 | 想定される評価額の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 銀行での両替・預け入れ | 100円(額面のみ) | 貨幣としての価値しか評価されない |
| 貴金属店・質店(一般) | 額面程度 | 貴金属を含まないため地金価値としての評価はできない |
| 古銭・記念硬貨専門の買取業者 | 額面〜数千円(状態・付属品による) | ケースや状態を含めて総合的に査定してもらえる |
高く売るためには、専用ケースや付属品をできるだけ揃えた状態で、古銭・記念硬貨の実績がある専門業者に査定を依頼するのが近道です。複数の業者で見積もりを比較してみることをおすすめします。