この金貨は平成21年(2009年)に、天皇陛下御在位20年を記念して日本政府が発行した記念金貨です。販売予定数を大幅に上回る購入希望が寄せられたため、造幣局は公開抽選会を実施して購入者を決定しました。今回はそんな天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の価値と買取相場、見分け方について解説していきます。
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨とは?

天皇陛下御在位20年記念1万円金貨は、平成21年(2009年)の天皇陛下御在位20年を記念して、日本政府が発行した記念貨幣です。この記念貨幣は、1万円金貨幣と500円ニッケル黄銅貨幣の2貨種で構成されています。1.天皇陛下御在位20年記念1万円金貨幣2.天皇陛下御在位20年記念500円ニッケル黄銅貨幣天皇陛下御在位20年記念1万円金貨のデザインは、表面に鳳凰と瑞雲、皇居の二重橋があしらわれています。

裏面には、皇室の御紋章である菊花紋章が刻まれています。

なお、同時発行された500円ニッケル黄銅貨幣は、表面に菊花二輪、裏面に同じく菊花紋章がデザインされています(素材は銅72%・亜鉛20%・ニッケル8%、量目7g、直径26.5mm)。また天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の側面には、斜めギザが採用されています。さらにこの金貨は、収集用に特別な製造方法で仕上げられたプルーフ貨幣です。貨幣の表面を鏡のように磨き、図柄部分をつや消し調に仕上げることで、背景と図柄のコントラストが強調されています。
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の価格の見方
ここで、前提として貨幣の価格の決め方は大きく分けて3つあります。
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の額面の価格
1つ目は額面の価格になります。これは要はそのお金に印刷・刻印されている「公式な価値」のことです。例えば、100円玉の額面は100円、500円玉の額面は500円になります。つまり、今回の天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の額面は1万円です。
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の素材の価格
2つ目は素材の価格になります。これはその貨幣に使われている金属そのものの価値のことです。素材の価格の計算式は下記のように計算します。素材価値(円) = 重さ(g) × 含有率(%) × 金属価格(円/g)これを踏まえた上で、今回の天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の素材の価格を計算してみましょう。天皇陛下御在位20年記念1万円金貨は純金で重さが20g、直径は28.0mmです。金相場は毎日変動しますので、今回は金の価格23,107円/g(2026年7月15日時点の店頭買取価格)だったと想定して計算します。20g(重さ)×100%(含有量)×23,107円/g(金属価格)=462,140円つまり、天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の素材の価格は462,140円だということがここで分かります。
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の希少性の価格
希少性の価格は「どれだけ手に入りにくいか」「どれだけ欲しい人がいるか」によって上乗せされる価値のことです。希少性の価格を測る上で必要な要素としては、発行枚数、現存枚数、人気需要、保存状態、歴史的価値などがあります。これを踏まえた上で、今回の天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の発行枚数、人気需要、歴史的価値を見ていきます。※上記3つ以外の2つの要素(現存枚数、保存状態)は現存枚数は把握不可能、保存状態は1枚ずつ違うため推測になってしまいます。なのでここでは説明を控えさせて頂きます。
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の発行枚数
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の発行枚数は、合計10万枚です。内訳は、金貨単体のプルーフ貨幣セットが5万枚、500円ニッケル黄銅貨幣とのプルーフ貨幣2点セットが5万枚となっています。
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の人気需要
人気需要に関しては、ヤフオクやメルカリなどのオークションサイトを参考にしてもらい、いくらで取引されているのかを確認するのが良いです。※ただ注意点として、オークションで取引されてる額はその貨幣の平均価格ではないです。その貨幣に傷や汚れがどれだけあるか(保存状態)によって価格が変動しますので注意して見てください。では、今回の天皇陛下御在位20年記念1万円金貨を例に見ていきましょう。
| 落札日 | 落札価格 | 状態 |
|---|---|---|
| 5月31日 | 486,200円 | 未使用 |
| 2月25日 | 573,100円 | 未使用・未開封(500円貨とのセット) |
| 2月17日 | 620,000円 | 未使用・NGC鑑定済み |
※Yahoo!オークションより引用。落札価格は商品の状態や付属品、落札日によって異なります。上記データのように、未使用品でおおよそ50万円前後、第三者機関による鑑定(NGC等)を受けた商品はさらに高値で取引される傾向にあります。こういうデータも参考にして貨幣取引をすると良いでしょう。
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の歴史的価値
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨は、平成21年(2009年)の天皇陛下御在位20年を後世に伝える記念貨幣です。造幣局の公表によると、この記念貨幣は販売要領の記者発表や新聞・ホームページへの掲載などを通じて周知された結果、申込数が販売予定数の約5〜7倍に達しました。これを受けて、関係者及び第三者の立会いのもとで公開の抽選会が実施され、購入者が決定されました。(抽選会の様子はホームページ上で動画配信されています。)このことから、発行当初から多くの人が購入を希望した人気の高い記念金貨だったことが分かります。ただし、この金貨は発行から約15年が経過した記念貨幣であり、江戸時代の大判・小判や明治時代の金貨のような、長い年月を経た歴史的価値が確立しているわけではありません。また記念貨幣は過去にも度々発行されており、今回が初めてではありません。そのため、記念貨幣だからと言って将来的に高い価値が付き続けると断定することはできません。
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の偽物を見分けるポイント
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の本物と偽物を見分けるポイントは5つあります。
公式の重量と直径を確認する
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の公式な重量は20g、直径は28.0mmです。また、素材には純金が使用されています。金貨単体を精密な電子はかりとノギスで測り、重量や直径が公式の数値から大きく外れている場合は、偽物の可能性があります。ただし、造幣局のケースに入っている金貨は、ケースを含めた重量では判定できません。確認のために無理にケースから取り出すと、金貨に傷や指紋が付き、価値を下げるおそれがあるため注意してください。また、重量と直径が一致していても、それだけで本物とは断定できません。別の金属を使い、本物に近い重量へ調整した偽物も考えられるため、ほかの特徴と合わせて確認する必要があります。
図柄と文字の細部を確認する
本物の表面には「鳳凰・瑞雲・皇居二重橋」、裏面には「菊花紋章」が描かれています。偽物では、文字や図柄の輪郭がぼやけていたり、細い線が潰れていたりする場合があります。ルーペなどを使って確認し、文字の太さ、配置、間隔に不自然な点がないかを見ることが重要です。
プルーフ仕上げのコントラストを確認する
本物は、貨幣の表面(背景部分)が鏡のように磨き上げられ、図柄部分がつや消し調に仕上げられているため、背景と図柄のコントラストがはっきりと現れます。偽物では、このコントラストが甘く、全体的に均一な光沢や質感になっている場合があります。ただし、経年劣化や保管状態によって本物でも光沢が変化することがあるため、この点だけで断定することはできません。
側面の斜めギザを確認する
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の側面には、斜めギザが採用されています。偽物では、ギザの角度や間隔が不均一だったり、途中に継ぎ目があったり、側面の厚みが一定でなかったりする場合があります。次のような特徴がないか確認してください。・ギザの角度が揃っていない・ギザの感覚が不自然・側面に継ぎ目や削った跡がある・金色の表面が剥がれて別の金属が見えている・金貨の厚みにばらつきがあるただし、金貨が特製ケースに入っている場合は側面を確認しにくいため、無理に取り出さないようにしてください。
磁石への反応を確認する
純金は、一般的な磁石に強く引き寄せられる金属ではありません。そのため、金貨が磁石に明確にくっつく場合は、鉄やニッケルなどを使用した偽物の可能性があります。ただし、磁石に付かなければ本物ということではありません。銅や銀、タングステンなど、磁石にほとんど反応しない金属を使った偽物も考えられます。また、金貨を傷付けたりケースを破損させたりしないよう、強い磁石を直接ぶつける方法は避けてください。磁石による検査は、あくまでも簡易的な確認方法の一つです。
天皇陛下御在位20年記念1万円金貨を高く売る方法とは?
ここで、こうした記念硬貨を売りたい方へ注意点があります。それは、絶対に銀行で交換してもらわないこと。この天皇陛下御在位20年記念1万円金貨は銀行に持っていくと、1万円と交換されます。理由は、天皇陛下御在位20年記念1万円金貨は法定通貨(額面1万円の貨幣)だからです。そのため、銀行では額面どおり1万円として扱われます。しかし、重要なのはここからです。今回のこの天皇陛下御在位20年記念1万円金貨の発行時の販売価格は、金貨単体セットで80,000円、500円貨とのセットで82,000円でした。また素材の価格は純金で100%、金で作られています。ということは金価格の推移によって価格は大きく変わるということです。再度整理すると、天皇陛下御在位20年記念1万円金貨は、
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 額面 | 1万円 |
| 発行時の販売価格 | 80,000円(単体)/82,000円(500円貨とのセット) |
| 素材 | 純金 |
つまり、額面よりも希少性や素材の価格の方が市場価格は大きいことがここで分かります。なので、もし売却を考えているなら、銀行へ持ち込むのは非常にもったいないです。古銭店や記念貨幣を扱う買取店、オークションなどで査定を受けるほうが高く売れる可能性があります。古銭場では、複数の買取会社を比較し、お客様に合った買取会社をご紹介していますので、まずは各社の無料査定をご利用いただき、査定額やサービス内容を比較してみてください。